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参議院内閣委員会で鬼木議員が質問 〜部落出身は「要配慮個人情報」

「解放新聞」(2023.12.25-3086)

「改正個人情報保護法」について質問する鬼木誠・参議院議員(12月7日・参議院内閣委員会)

「改正個人情報保護法」について質問する鬼木誠・参議院議員(12月7日・参議院内閣委員会)

 「改正個人情報保護法」が4月に施行、従来バラつきのあった民間や行政の個人情報保護のルールが一元化された。被差別部落出身という情報は、とくに取り扱いに配慮が必要な「要配慮個人情報」の「社会的身分」の法文に該当する。

 12月7日午前、参議院内閣委員会で鬼木誠・議員はインターネット上に部落の情報をさらすなど出身をあばく深刻な部落差別の現実をふまえ、同法の解釈を個人情報保護委員会の松元照仁・事務局長に質問。部落出身は同法の「社会的身分」だと確認し、理解の徹底へ、ガイドラインや自治体向け「事務対応ガイド」「QアンドA」の改訂、通知文の発出などの対応を求めた。

 松元事務局長は▽法解釈などの照会は22年度は約6100件▽社会的身分に部落出身が該当するかの照会も複数あり、該当する旨を回答▽「事務対応ガイド」など適時適切に見直す▽部落出身が該当する旨についても工夫しながら法解釈の明確化を検討する、とした。

 鬼木議員は、法改正前の「条例」で部落の所在地名を「要配慮個人情報」としていた自治体が、法改正による後退を防ぐため、法の「施行条例」に「条例要配慮個人情報」を設けて工夫している状況も指摘。「条例要配慮個人情報」は福岡県など約20自治体を現在把握、「施行条例」の把握・分析に努める、と回答を受けた。

 ネット上の「要配慮個人情報」への対応も求めた。

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