【兵庫支局】 猪名川町議会（岡本信司・町長）は昨年12月20日、「猪名川町部落差別の解消の推進に関する条例」を制定した。「部落差別解消推進法」の施行後、県内では八つ目で、施行は４月１日。

　条例では、町の責務として部落差別解消のための施策を講じるとし、相談体制の充実や基本計画策定も盛り込まれた。また、インターネット上の部落差別事象についても「解決に必要な措置を講ずる」としている。

　具体的には、モニタリングによる実態把握のほか、差別書き込み削除のための要請、町民等への指導および助言、差別行為者への勧告、命令と段階を踏み、それでも命令に従わない場合には名前や行為の概要を公表することを明記した。

　被害者にたいしては、差別行為解消のための支援および救済を申し出ることができる、とするなど、これまでの条例から大きく前進したものとなった。