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確定判決の矛盾確認 〜連合と中央共闘が狭山現調

「解放新聞」(2024.04.25-3099)

万年筆「発見」のおかしさを確認した(4月11日・埼玉県狭山市)

万年筆「発見」のおかしさを確認した(4月11日・埼玉県狭山市)

 日本労働組合総連合会と部落解放中央共闘会議は4月11日午後、埼玉県狭山市内で人権フィールドワークを共催した。36人が参加し、狭山事件について富士見集会所で学習し、確定判決(1974年10月、東京高裁)が認定している犯行ストーリーを調査。60年以上えん罪と闘う石川一雄さんの訴えを聞き、確定判決の矛盾を現地で確かめ、事実調べ実現への決意を固めた。

 連合の北野眞一・副事務局長は「なんとしても鑑定人尋問、再審をみなさんの連帯の力でかちとろう。力の結集を」とあいさつ。部落解放同盟の片岡副委員長は、万年筆のインク資料を東京高裁に鑑定させる重要性を中心にあいさつした。

 石川一雄さんは、兄が犯人だと警察官にだまされて兄の身代わりになり、10年で出すというウソを信じて一審で自白を維持したことや、読み書きできなかったために職を失った体験も語り、ぜひとも裁判所に声を届けてほしいと訴えた。

 石川早智子さんは「学校へいかなかったのは、貧しかったのは石川一雄のせいですか。その原点を知ってほしい」と語り、教育を奪い、死刑判決(一審・浦和地裁、64年3月)にいたらしめた部落差別を訴え、「石川一雄は85歳。元気なあいだに再審を」とよびかけた。

 報道番組の狭山特集上映後、安田聡・狭山闘争本部事務局次長が講演し、安田次長と小野寺一規・埼玉県連書記長の案内で2グループで現地調査。閉会で小林美奈子・中央共闘事務局長は「現地での確信を職場で伝えてほしい」と訴えた。

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