「解放新聞」(2024.05.25-3102)
【和歌山】 高野山真言宗は5月7日午前、和歌山県高野町の総本山金剛峯寺・壇上伽藍金堂で長谷部真道・高野山真言宗管長・総本山金剛峯寺座主を導師に、萬民平等差別戒名追善法会をおこない、13か寺の「過去帳」と墓石から確認された229霊を供養した。
廻向文は藤本善光・社会人権局長が読みあげた。宗団を代表しあいさつをおこなった近藤本淳・総務部長は、差別戒名によって死後も差別の苦しみを背負わせたという事実を心から反省し、一日もはやく差別がなくなることを願うとし、続けて今後も宗団をあげて人権意識の高揚にいっそう努めると決意をのべた。
中央本部を代表して出席した西島委員長が参列者代表あいさつ。今年で41回目を数える法会の開催にお礼をのべながら、仏教者がこの間のとりくみのなかで、部落差別をはじめ、障害者や女性にたいする差別を強化してきた過去の歴史と仕組みを明らかにし、差別の撤廃と人権確立社会実現へのとりくみが継承されてきたことをふり返った。そのうえで、部落差別をはじめとするあらゆる差別の撤廃へのとりくみの思想が、より広がっていくことを大きく期待したい、また私たちもみなさんとともに心を通わせながらいっさいの差別の撤廃に向けてとりくむ、とのべた。
法会には西島委員長のほか、地元の和歌山県連から宮本修作・書記長、部落解放・人権研究所から谷川雅彦・代表理事、また、同和問題にとりくむ和歌山県宗教教団連絡協議会の赤松明秀・議長、和歌山人権研究所の辻健二・事務局長らが出席した。
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