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第1回期日が取り消しに 〜「部落探訪」削除裁判 新潟訴訟
新潟

「解放新聞」(2024.06.15-3104)

県連の長谷川委員長が、被告Mの差別行為を「新潟の地で止めよう」と強く訴えた(5月24日・新潟市)

県連の長谷川委員長が、被告Mの差別行為を「新潟の地で止めよう」と強く訴えた(5月24日・新潟市)

 【新潟】 県内の被差別部落をさらすウェブページ記事・動画の削除といっさいの方法での公表禁止、損害賠償を求めた「部落探訪」新潟訴訟の第1回口頭弁論が5月24日午後、新潟市の新潟地方裁判所で予定されていたが、被告である鳥取ループ・示現舎が裁判官忌避を申し立てたために、取り消しとなった。この暴挙にたいし、「部落探訪」削除裁判新潟訴訟弁護団と新潟県連は同日、共催で「「部落探訪」削除裁判新潟訴訟 第1回公判取り消し真相報告集会」を同地裁構内の弁護士会館でひらき、県内外から80人が結集。裁判をいたずらに引き延ばそうと策動する被告Mにたいし、徹底的に闘う決意を固めた。地元新潟選出の西村智奈美・立憲民主党代表代行(衆議院議員・代理)をはじめ国会議員、地元自治体議員らも参加。地元紙をはじめ、マスメディアから複数の参加もあった。

弁護団、原告らが訴え闘いの方向性を確認し

 集会では、Mの裁判所移送の申し立て(Mは裁判を神奈川に移そうとしたが裁判所に却下された)、裁判官忌避の申し立て、同日の口頭弁論の取り消しまでの被告の妨害行為を整理しながら、裁判の争点、今後の日程をはじめ裁判闘争の方向について弁護団が報告。河村健夫・弁護団長は、「過去の裁判でもMは裁判官忌避をおこなっている。足止め、かく乱を狙った手続きだと思うが、弁護団はMの差別行為を追撃する準備書面作成・提出をすすめていく。裁判は一定期間止まるが、ひき続き支援を」とのべた。中央本部からは片岡副委員長が参加し、大阪地裁の「部落探訪」削除の仮処分命令と「差別を解消し、人権が尊重される三重をつくる条例」の成果とあわせて「情報流通プラットフォーム対処法」の概要について報告した。長谷川サナエさんら個人原告も発言し、支援を訴えた。

差別の拡散・拡大を新潟の地で止めようと

 開会あいさつをおこなった長谷川均・新潟県連委員長は「本来なら120人を超える仲間が結集し、被告の行為に「部落差別の拡散・拡大を許さない」と声をあげるはずだったが、期日は取り消しとなった。被告Mの行為は運動のかく乱。全国の地域をインターネットにさらし差別をあおるMの行為、彼の「野望的な差別行為」をここ新潟で止める、そういった思いを一つにする仲間から心配の声をたくさんもらっている。真相を確認する学習会としてとりくむ。勝利まで多くの仲間の協力をよびかける」と強調した。つづいて弁護団が取り消しまでの経過を報告。またMが提訴した県教育委員会への情報開示請求訴訟について、近藤正道・弁護団副団長が報告。「「部落探訪」削除裁判新潟訴訟を支援する会」、部落解放新潟県共闘会議、部落解放・人権政策確立要求新潟県実行委員会の代表者が連帯アピール。完全勝利に向け団結し、闘いの輪をさらに広げていくことを確認した。(続報掲載予定)

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