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鳥取ループ裁判などテーマに 〜佐賀市で4000人が参加し
第43回全九州研究集会

「解放新聞」(2024.06.15-3104)

佐賀県内をはじめ、九州内外から4000人が参加した(5月20日・佐賀市)

佐賀県内をはじめ、九州内外から4000人が参加した(5月20日・佐賀市)

 【佐賀、九州ブロック編集協力員】 「部落解放・人権確立第43回全九州研究集会」が5月29、30日の日程で、佐賀市内のSAGAプラザ総合体育館をメイン会場にとりくまれた。集会は「第35回差別と人権を考える佐賀県民集会」との合同開催として県内をはじめ九州内外からおよそ4000人が参加した。主催は九州地区協議会などで構成する同集会実行委。

 1日目の全体集会・開会行事では、開会あいさつを文殊(もんじゅ)靖彦・九州地区宗教者連絡協議会会長、主催者あいさつを組坂繁之・部落解放同盟九州地方協議会議長、来賓あいさつを山口祥義・佐賀県知事、坂井英隆・佐賀市長がおこなった。

 開会行事後には二つの講演があり、記念講演は鈴木宣弘・東京大学大学院農学生命科学研究科教授(農学博士)が「タネと食と命と人権」と題して講演。日本の食料自給率や世界の食料事情の実態をわかりやすく解説しながら、国内の第1次産業を私たち一人ひとりが消費者として支えていく重要性を訴えた。

 特別講演は、「全国部落調査裁判の経過と課題」と題して片岡副委員長が講演。裁判闘争でかちとってきた成果と、各地でとりくまれている「部落探訪」削除裁判への支援を求めた。また、今月制定されたばかりの「情報流通プラットフォーム対処法」について説明し、インターネット上での人権侵害の現状と対策についても語った。

 2日目は、教育・企業・宗教などテーマごとに八つの分科会を実施。第4分科会「被差別部落の歴史と現在」では、「全九州水平社創立101年・各県の水平社運動に結集した人びと」のタイトルで九州7県の研究者から報告があった。

 今回、全体集会で司会を務めたのは次回開催地の長崎県連の20歳の青年。被爆80周年を迎える来年の第44回集会は、5月29、30日に長崎市で開催予定。

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