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夜間中学で識字調査 〜70年ぶりの実態把握へ
香川

「解放新聞」(2024.07.25-3108)

 【香川支局】 日本語リテラシー調査(識字調査)が3月19日、三豊市の市立高瀬中学校夜間学級でおこなわれた。同校では一昨年12月に続く2回目の調査で、生徒8人(うち2回目は4人)が1時間の筆記テストを受けた。

 調査は国立国語研究所のチームが数年前からすすめているもの。2020年の国勢調査で、最終学歴が小学校卒業の30代以下が7千人以上と明らかになっており、実態把握と学びなおしの場が求められている。日本では1948年に実施された「日本人の読み書き能力調査」以降、本格的な識字調査がされていない。このため現代の実態を把握しようと、当時の調査をもとに90問の設問を作成、全国の自主夜間中学や日本語教室などでも調査している。

 設問は、録音した音声を聞いてひらがな、カタカナ、数字を書く▽漢字の書き取り▽文に合う語を選ぶ▽文章を読んで内容について答える、など、さまざまな難易度で設けられている。

 同研究所の野山広さんは「2回目の調査は国内ではじめて。昨年参加した生徒さんの結果が伸びていれば夜間中学で学んだ成果だとわかる。その確認のための縦断調査が今回の目的」であり、今後について「自治体単位での識字調査もされるべき」とのべた。

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