「解放新聞」(2024.08.05-3109)
【群馬】 部落解放第56回東日本研究集会を7月4、5日、群馬県安中市内のホテルでひらき、真夏日のなか、関東甲信越各地から700人が参加した。全体集会では、基調報告のあと、記念講演や特別報告を受け、人権の法制度確立や「部落探訪」削除裁判など闘いの現状と課題を共有した。分科会は①歴史と文化②同和教育の実践と課題③人権行政の実践と課題④部落差別と社会啓発の実践⑤狭山再審闘争と反差別共同闘争の5テーマでおこなった。
狭山事件の石川一雄さん夫妻も訴えをおこなった。
主催は関東甲信越地方協議会。片岡明幸・議長が主催者あいさつし、「差別されない権利」を認めた東京高裁判決(昨年6月)と、インターネット上の差別に対応する「情プラ法」成立の、闘いの成果を確認。正念場にある狭山闘争へのいっそうの支援を訴えた。
基調報告では和田献一・事務局長が、戦争の多発、新自由主義経済政策の行き詰まりなど人権をめぐる国内外情勢をはじめ▽鳥取ループによる電子版「部落地名総鑑」事件▽狭山差別裁判と司法の民主化▽包括的差別禁止法・人権救済機関設置▽電子情報化された個人情報保護、の課題を共有。
記念講演では、赤井中央書記長が人権の法制度をめぐる闘いをふり返り、「情プラ法」成立の意義と国内人権機関・包括的反差別法実現に向けた展望を提起。「部落探訪」削除埼玉裁判の山本志都・弁護士が特別報告し、埼玉裁判と新潟裁判の原告が決意表明した。
来賓あいさつは群馬県知事(代理)、安中市長(代理)、井桁碧・東日本部落解放研究所理事長がおこなった。
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