「解放新聞」(2024.08.15-3110)
部落解放文学賞50周年記念式典を7月27日午後、大阪市内のホテルでひらき、第50回部落解放文学賞受賞作・佳作の入賞者、選者をはじめ、65人が参加した。第50回入賞者の表彰や選者によるパネルディスカッションをおこなった。差別の撤廃と人間解放に向かう、すぐれた作品を創出し続けてきた成果と意義を確認し、いっそうの発展をめざし語り合った。第50回入賞者からは、作品や文学賞への思い、抱負が表明された。
主催は部落解放文学賞実行委員会。開会あいさつで、西島藤彦・幹事(部落解放同盟中央執行委員長)は「反差別、人権確立社会への貢献をめざし、人間の尊厳を照らす文学賞。日常にある差別を捉え返し、社会変革を求める大きな意義を持つとりくみだ」と語り、「それぞれの視点からの苦しみや喜び。命の尊さ。人権、平和への思い。こういうものが作品の根底にしっかりと込められている」と紹介。文学をとおして闘う重要性をインターネット上の人権侵害・差別の現実を示しながら強調し「あらゆる差別を許さない社会への変革にますます大きな役割を果たしてほしい」と訴えた。
表彰式では、鎌田慧・代表が表彰状を授与し、各入賞者が「受賞の言葉」を表明。パネルディスカッション「「50年の軌跡」〜部落解放文学賞のこれから〜」では、大西聡・事務局員(部落解放同盟中執)を進行役に、鎌田代表、野村進さん、佐伯一麦さん、岩瀬成子さん、二宮由紀子さん、細見和之さんが登壇。選者としての思いや部落解放文学賞への期待などを語り合った。
閉会では、歯朶山加代・事務局長(部落解放同盟中央文化運動部長)が「よき日をめざし、ともにこれからも頑張ろう」と訴えた。
オープニングでは、朝鮮の民衆芸能プンムル(風物)を鶴橋農楽が披露。記念式典の司会は南浦雄大・事務局員(解放新聞社)が務めた。
(4・5ページに詳報。続報を予定)
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