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掲載自体が人格権侵害〜「部落探訪」の性質明らかに
埼玉訴訟で第3回口頭弁論

「解放新聞」(2024.10.05-3115)

経過報告し、主催者あいさつする片岡明幸・埼玉県連委員長(9月18日・さいたま市)

経過報告し、主催者あいさつする片岡明幸・埼玉県連委員長(9月18日・さいたま市)

 【埼玉】 被差別部落をインターネット上にさらす「部落探訪」(現・「曲輪クエスト」)削除を求める埼玉訴訟の第3回口頭弁論が9月18日午後、さいたま市のさいたま地裁でおこなわれた。原告の第3準備書面や、提訴後に掲載された埼玉県内の記事8本の差し止めを請求の趣旨に含める書面提出のほか、原告の証拠では、片岡明幸・埼玉県連委員長の意見書などが提出された。

 第3準備書面は、「部落探訪」が被差別部落を特定し暴露する性質のコンテンツであり、記事掲載自体が人格権侵害と明らかにしたもので、「被告が被差別部落を特定した、当該部落に多い姓を特定したとして、それを公にさらすことは、被差別部落やその住民に対する差別意識をあおり、さらなる差別を生み出すものであって、決して許されるものではない」と指弾した。

 片岡県連委員長の意見書は、「部落探訪」をきっかけに部落出身を知られ、婚約破棄になった山口県の事例や千葉県の小・中学生の事例、全国であいついでいる同和地区問い合わせ事件などをあげ、部落出身者の平穏な生活が脅かされている実態を訴えたもの。

 被告Mは、原告の書面を「感想文」などと語って裁判官に原告への注意を迫ったり、傍聴席が満席の法廷を糾弾会にたとえるなど、訴訟指揮や裁判をおとしめるような態度を見せた。

 次回は、12月4日14時。

 報告集会は市内の埼佛会館でひらき、92人が参加。片岡明幸・県連委員長が経過報告を交えて主催者あいさつし、山本志都・弁護士が弁護人報告。個人原告の池田三男さんの決意表明と、県共闘、県人教、埼玉人企連、神奈川県連、東京都連から連帯あいさつを受け、小野寺一規・県連書記長の音頭で団結がんばろうをおこなった。

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