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NEWS & 主張

各地の実態や課題共有し〜農水省交渉に向けて協議深め
全国農林漁業運動部長会議

「解放新聞」(2024.10.15-3116)

各地の現状や課題をもちより、農水省交渉の項目を協議した(9月27日・大阪市)

各地の現状や課題をもちより、農水省交渉の項目を協議した(9月27日・大阪市)

 第81期第2回全国農林漁業運動部長会議を9月27日午後、大阪市のHRCビルでひらき、池田農林漁業運動部長をはじめ6府県連から12人が参加した。

 会議では、第82期の農林漁業運動の方針案や、農林水産省交渉(10月31日)、各地の農林漁業の実態把握に向けたとりくみなどについて協議をおこなった。

 池田部長はあいさつで、「当面する課題である農水省交渉、前回会議で確認された各地の実態把握調査について重点的に協議していく。また昨年、島根で4年ぶりに開催できた現地視察の継続開催への協力を」とのべた。

小規模零細農家への支援を

 農水省交渉については前回の交渉(5月22日・3107号既報)の結果をふまえ、「部落差別解消推進法」をふまえた省における人権啓発・研修について明らかにすることとしたほか、物価の高騰による肥料や燃料費の価格上昇、地球温暖化による気候変動が育成不良や収穫量減少などの被害を深刻化させていることへの対策・支援を求めることとした。

 また、地域コミュニティやまちづくりにおいて、農林漁業は、たんに生産だけでなく、道路・水路の環境維持や住民との協働のとりくみ、催事の開催、伝統・文化の継承など、地域の生活に必要であるとともに密接に関わり機能しているが、担い手の高齢化や採算が合わないため廃業するなど、地域活動の維持が困難な地域が多数発生していることを受け、現状にたいする見解や対策を問いただすこととした。そのほか省交渉では、小規模零細地域の農家が現行の事業を活用できない実態をふまえ、ひき続き支援を訴えていくこととした。

実態把握へ全国で調査実施

 実態把握調査については、各地の廃業数や同和対策で導入した施設・機械などの利用状況、またどういった課題・要望があるかなどについて、年内にアンケートの素案を運動部内で共有し、作成・実施にとりくむことが確認された。

 各地のとりくみ報告として、大阪府連から、2021年に「農業経営基盤強化促進法」が一部改正されたことについて、耕作放棄地対策としての農地集約化がねらいと考えられるが、おおむね10年度を見据え農業従事者や土地所有者、農地中間機構などの関係者が協力して「地域計画」の策定が求められることになり、とくに部落などの小規模零細農家が放置されることがないよう求めることや、農家への負担を調査する必要性が提案され、各地で調査にとりくんでいくことが提案された。

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