【新潟支局】 インターネット上の人権侵害にたいする適切な措置を求め、２月13日、二階堂馨・新発田（しばた）市長が新潟地方法務局新発田支局を訪問。横井秀行・新潟地方法務局長、中山仁・支局長あての要請書を提出した。

　要請行動には、県連から長谷川サナエ・新発田住吉支部長、新発田市から渡邉正裕・人権啓発課長も同行し、局からは中山支局長、今井孝英・総務課長が対応した。

　同市はこれまでにも、市内が撮影された「曲輪クエスト」などの削除をたびたび求めてきた。しかし、「全国部落調査」復刻版出版事件裁判の判決確定から数か月がたつにもかかわらず、現在も削除されていないことから、二階堂市長は「判決はひじょうに意義のあるもの」と強調。確定判決にもとづく早急な対応と国による法整備を強く求め、市長名と工藤ひとし・同教育長名の要請書を、二階堂市長から中山支局長に提出した。

　要請書では、「インターネット上での悪質な情報や差別書き込み等に接しないようにすることが重要」であり､「一刻も早い削除を切望する」と、事業者への削除要請を強く求めている。

　また２月18日には、櫻井雅浩・柏崎市長、近藤喜祐・同教育長が新潟地方法務局柏崎支局を訪問。渡邊寿・柏崎支局長に、新潟地方法務局長、渡邊支局長あての要望書を手渡した。

　要望書は、昨年12月の「全国部落調査」復刻版出版事件裁判の最高裁決定をふまえ必要な措置等を求めるとするもので、①プロバイダおよびサイト運営者などにたいし、人権侵害情報を確実に削除するよう強く要請する②行為者が明確な場合は本人に説示または勧告する③同和地区に関する情報公開の違法性を広く周知・啓発する④示現舎にたいし当該リストを削除するよう説示または勧告する、ことなどを求めた。