【京都支局】 世界人権問題研究センター（世人研）が昨年12月９日、創立30周年記念シンポジウムを京都市内のホテルでひらいた。

　主催者あいさつで、坂本茂樹・理事長は､「専門部を発展させ、さまざまな人権問題の研究に注力したい」とのべた。

　赤松玉女・京都市立芸術大学学長が記念講演。シンポジウムでは､「国際人権を日本国内の隅々に生かすために―国内人権委員会への展望―」をテーマに坂本理事長はじめ９人が登壇し、意見をかわした。このうち、元国連女性差別撤廃委員会委員長の林陽子さんは、「男女共同参画の実現は、人権委員会を設立して推進させるべき。また、「部落差別解消推進法」など個別の人権法はできたが、直接差別、間接差別、複合差別など、差別を規定する法律がないことは問題。大きな枠組みを示す差別禁止の法制定を」と訴えた。