「解放新聞」(2025.10.05-3152)
曹洞宗被差別戒名物故者追善供養法会が9月17日午後、福井県の大本山永平寺法堂でとりおこなわれ、部落解放同盟からは、西島委員長、地元福井県連の山下敬太郎・委員長をはじめ9都府県連24人が参列した。
供養法会は、南澤道人・大本山永平寺貫首が導師をつとめ、漢詩で「多年の苦労を超えて真実に到り着き、平等に人権を有することを詳細に論ずることの出来る世となった。水陸の隔てなく、全ては一つの命であった。世にある悪しき慣例や思いを捨て放ち仏心に目覚めよう。正しきを行い正しきを証しゆくことにゆるぎなし。其処に真理の花が開花し、進む道は自然に尊きものとなる」との主旨の法語をのべた。
吉祥閣大講堂での講演会では、小林昌道・大本山永平寺監院が「初心に戻り、差別は許さないとの誓いを新たにしたい」と開会あいさつ。つづいて服部秀世・曹洞宗宗務総長が「1979年の第3回世界宗教者平和会議での差別発言で糾弾を受け、宗門あげての学習、差別戒名改正、差別図書の回収、身元調査お断り運動などに46年間とりくんできた。今後は次世代にも宗門の姿勢をしっかりと伝え、いっそう学びを深めていきたい」とあいさつした。
西島委員長は、石川一雄さんの急逝と狭山再審に向けたとりくみの現状などを報告。法会に多くの修行僧が参列していたことにふれ、「宗門の課題として、部落差別撤廃に向けたとりくみを次世代につないでいただくようお願いしたい」とよびかけた。
また、曹洞宗人権擁護推進本部による研修として、高橋典男・NPO法人人権センターながの事務局長が「差別戒名が問うもの」をテーマに講演した。
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