石川夫妻交えトークショー
映画『たらちね』上映会で証拠開示へ闘い決意

「解放新聞」(2003.07.07-2127)

 【東京】石川一雄さんの母への思いに焦点をあてた映画『たらちね』の上映会が6月18日から東京のアテネフランセではじまった。この日の最後の上映作品となった『たらちね』。上映後は、石川一雄、早智子さんと制作スタッフを交えたトークショーがおこなわれた。
 「ゆきゆきて、神軍」などで知られる原一男監督が主催する「CINEMA塾」の塾生たちが卒業制作した作品のなかに『たらちね』
がある(内容については本紙2121号で紹介)。この作品群を貫くテーマは「ニッポンの家族」。『たらちね』も石川さんの家族、
とりわけ母への思いに焦点をあてたものになっている。運動サイドがつくる教宣映画ではなく、外部の人からの視点が初ういしい。「家族」に視点を定めたこによって、運動関係者にもそうでない人にとっても「40年間、えん罪と闘っている男」が背負う狭山闘争が「ただの生身の人間」によって担われていることを今一度思い起こさせてくれるだろう。そのことがこの作品の命だろうと思えた。さわやかな読後感がのこるエッセイのような作品だ。

作品を誇りに

 石川さんは、獄中にあって母親の死に目に会えなかったことを親不孝として無念に感じている。そのことをいまもこだわりとして引きずっていること、早智子さんの母親がたった一人の母親としてあったことを語った。早智子さんは、「寝た子を起こすなという意識の強い地域でこの映画や地元紙のインタビューにでた母の強さを思うと泣いてばかりいられない」と2週間前に亡くなった母親のことを語り、「撮影に多くの制約がありながらも母を映像に残してくれたことに感謝したい」とスタッフの労をねぎらった。
 スタッフは、「たまたまもらった一枚のビラからはじまった好奇心だったが、この作品を作ったことを誇りにしたい」とのべた。
 この作品は7月7〜11日の大阪上映会後に貸出を予定している。詳しくは中央狭山闘争本部へ。