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狭山事件

NEWS

石川一雄さんのメッセージ〜12月の3者協議に向けて

再審開始への大きなチャンス全精力を傾注して闘いぬく
東京高検に証拠開示を求める

「犯行現場」(雑木林)の結婚反応報告書を出せ
「犯行現場」を撮影した8ミリフィルムを出せ
隣で農作業をしていたOさんの取り調べ関係書類のすべてを出せ
死体鑑定・実況見分調書にあるすべての死体写真を出せ
石川さんを取り調べた捜査関係者のメモなどすべてを出せ
石川さんの着衣の血痕検査報告書も開示せよ

 全国の狭山支援者の皆さん、私、石川一雄は不屈の精神で連日闘いの日々を送っています。裁判所に、さらなる証拠開示の勧告と事実調べをおこなってもらいたく、11月からまた毎週、東京高裁の前でマイクをもって「公正・公平」裁判を訴えています。

 元より弁護団や、皆さん方のご努力、闘いの結果、一筋の光も見え、先行きに期待感を懐かせる1年間でもありました。取り分け、裁判官の勧告もあって、検察庁も不十分ながらも、証拠を開示したので、努力の甲斐があったといえるでしょうけど、まだ勧告に応じていない3点の証拠もあり、「事実調べ」「再審開始決定」が実現したわけではありません。

 でも翻ってみれば、それまでの裁判では、私の無実の叫びや、弁護団提出の諸鑑定等を無視し続けてきましたが、昨年12月、東京高裁が、「証拠が隠されたままではフェアーではない」と判断したからこそ、8項目の証拠開示勧告が出され、其れに基づいて検察庁は渋々ながらも5項目、36点の証拠開示に応じたのです。狭山の闘いが大きく前進しました。

 其れまでの、狭山事件に関する証拠の存在を否定し、隠し続けてきた検察の姿勢が大きく変わらざるを得なかった現実を直視すれば、今が「再審開始」への扉を開かせる大きなチャンスのときであり、全精力を傾注して闘って参る所存です

 つぎの天王山は、5回目の三者協議が予定されている12月と思われますが、すでに案は振られ、今度こそ司法権力を追い詰める打開策を見出すべく懸命の努力をいたしているところです。

 最近の郵便不正事件で、大阪地検特捜部による虚偽自白の強要と証拠改ざん事件が表面化したことで、えん罪事件に対し、世論も高まり、取り調べの「可視化」への動きが加速しています。「可視化」は世界的な潮流であり、今も尚「取り調べに支障をきたす」等を理由に否定していることは論外であり、これこそ弾劾しなければなりません。

  再審の理念、無辜の救済の観点からも検察の態度は断じて許せないので、全国の皆さんにもお力をお借りして、この点を厳しく追求し、なんとしても全証拠開示を実現していきます。
  何卒私、石川一雄のえん罪が一刻も早く晴れますよう、私の決意の程をお伝えするとともに、今後とも可能な限りお力添えを賜りたくお願い申し上げてご挨拶に代えたいと思います。

2010年11月5日
石川一雄

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