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<月刊「狭山差別裁判」442号/2013年1月>

検察官は裁判所の勧告をうけとめ、
筆跡資料をはじめすべての証拠物をすみやかに問示せよ!

 2009年9月に三者協議が始まって3年半余りが経過し、この間130点を超える証拠が開示された。開示証拠のなかでもとくに逮捕当日の石川さんの上申書は重要である。この上申書は書かれた時期が脅迫状と近く、筆跡の違いが一目瞭然だからである。弁護団はこの上申書と脅迫状は異筆とする筆跡鑑定をあらたに4通提出し鑑定人尋問を求めている。
  鞄の捜索報告書や腕時計の捜索報告書も開示され、発見経過に疑問があり、秘密の暴露とはいえないことが明らかになっている。再審請求において証拠開示がいかに重要であるか、狭山事件においてもこの間の三者協議の経過が示している。公平な再審請求の手続きを保障するためにも、さらに十分な証拠開示がおこなわれるべきだ。
  犯行に使われた手拭いについての捜査資料や秘密の暴露とされた車の駐車についての捜査報告書なども開示され、有罪証拠の疑問が浮びあがり、弁護団はさらに証拠開示を求めた。また開示された証拠物を番号に従って整理したところ番号飛びが多数あり、これら欠番の証拠物、とくに存在が明らかな筆跡資料の開示を弁護団は求めた。これに対して、検察官は筆跡資料はプライバシーに関わり、必要性がないとして開示できないとする意見書を提出した。しかし、狭山事件は50年も経過しておりプライバシー侵害の可能性は考えにくいし、これらの筆跡資料は事件当時の捜査で集められ控訴審になって東京高検の検察官が番号を付けてわざわざ領置した証拠物であり関連性のないものとは考えられない。そもそも再審請求にとって関連性や必要性があるかどうかは弁護団や裁判所が判断することであって、検察官が一方的に言うべきことではないはずだ。検察官だけがすべての証拠を見て、出す出さないを決める権限をもっているという現在の制度じたいが公平ではないというべきだろう。証拠は検察官の独占物ではないはずだ。
  弁護団は反論の意見書を提出し、7月に開かれた第14回三者協議で、東京高裁の河合裁判長は、証拠物は客観証拠であり、開示の方向で再検討するよう促した。検察官は裁判所の勧告にしたがって、すみやかに筆跡資料を開示すべきである。また、その他の番号がぬけている証拠物も開示すべきだ。まず、標目を提示して内容を弁護団に明らかにすべきである。
  第14回三者協議では、手拭いの捜査資料についても検察官は開示の必要性がないとして応じなかった。また、秘密の暴露とされた車の駐車に関する捜査書類等については、弁護団が求めた証拠をすべて不見当(見当たらない)と回答した。
  弁護団の証拠開示請求に対して、東京高裁の河合裁判長は前回に引き続き今回の三者協議でも証拠開示請求について柔軟に対応するよう検察官に促したが、検察官は十分に応じようとしていないといわざるをえない。次回の三者協議は10月下旬におこなわれる。証拠開示を徹底しておこなうよう求めて、いまこそ闘いを強化し、大きな世論を作ろう!東京高裁、東京高検に要請ハガキを送ろう!!


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