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主張&声明

証拠開示と専門家の鑑定によって石川さんの無実は明らかだ!
東京高裁は東京高検以外の証拠物一覧表の開示勧告を!

(月刊「狭山差別裁判」461号/2015年5月)

 狭山第3次再審では、裁判所の勧告で2010年に証拠が開示されて以降、これまで185点の証拠が開示され弁護団は177点の新証拠を裁判所に提出している。開示された証拠の主なものをあげれば、逮捕された当日に石川さんが書いた上申書、取調べを録音したテープ、鞄、腕時計の捜査資料、死体についていた手拭いの捜査資料、自白で秘密の暴露にあたるとされた被害者宅近くの貨物自動車の駐車に関する捜査資料などである。これらの証拠開示によって、㈰脅迫状は石川さんが書いたものでないこと㈪鞄や腕時計の発見経過が不自然で、自白によってはじめて見つかったとはいえないこと㈫犯行に使われた手拭いは石川さん宅のものではないこと㈬取調べ録音テープのやりとりから、真犯人なら当然知っているはずの死体の状況や鞄等の捨て方など犯行の内容を石川さんがまったく知らない、すなわち犯人ではありえないことがあらわれていること㈭犯行現場を裏付けるものが何もないこと、などが明らかになった。

 一方で弁護団が提出してきた筆跡、殺害方法、腕時計のバンド穴など専門家による科学的な鑑定と開示された証拠によって、確定有罪判決の誤りと石川さんの無実が明らかになってきた。

 第25回三者協議では、弁護団が開示を求めてきたポリグラフ検査のチャートが開示された。ポリグラフ検査とは、俗にいう嘘発見器で、捜査官が事件に関する質問をおこない呼吸、血圧や皮膚の電気反応などを測定する検査のことだ。今年1月に開示された領置票(証拠物の一覧表)で、石川さんが逮捕後にかけられたポリグラフ検査のチャート(記録紙の原紙)があることが判明し、弁護団は開示を申し立てていた。弁護団は従来からポリグラフの検査書によってむしろ石川さんの無実が示されていると主張してきたが、今回、検査書のもととなるポリグラフチャートのすべてが開示されたことで、石川さんの無実をさらに明らかにしていきたいとしている。

 1月に東京高検保管の全証拠物の一覧表である領置票が開示された意義は大きい。この高検の証拠物リストの開示によって、埼玉県警やさいたま地検など東京高検以外の官庁で作成されているはずの証拠物の一覧表が新しい焦点になっている。

 当時、警察が作成した実況見分調書に「(犯行現場を)8ミリで撮影した」と書かれ、当時の新聞にも「犯行現場を8ミリで撮影」などと報じられているにもかかわらず、この重要だったはずの8ミリフィルムが高検の証拠物リストに含まれていない。なぜないのか、埼玉県警やさいたま地検の一覧表を開示すれば、すぐにわかるはずだ。検察は「証拠物はすべて東京高検に集められているので、これ以外に証拠物はない」という一方的で不誠実な回答をおこなっている。植村裁判長は、東京高検以外の証拠物の一覧表の開示については、弁護団が出した意見書にもとづいて引き続き検討するとしている。植村裁判長は客観的証拠、証拠物については基本的に開示という従来からの裁判所の考えを踏襲するとしている。この裁判所の基本方針からしても、万年筆発見の際の略図や犯行現場の8ミリフィルムなどの証拠物の扱いに疑問がある以上、すみやかに高検以外の証拠物一覧表の開示を勧告すべきだ。


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