新年のご挨拶

深まる人権と平和、民主主義の危機に抗して
    部落解放-人間解放の闘いの前進をかちとろう

部落解放同盟中央本部
中央執行委員長
組坂繁之

 新しい年を迎えるにあたり、全国の兄弟姉妹の皆さん、そして連帯・協働の取り組みをともにすすめていただいている皆さんに感謝申し上げますとともに、人権・平和、民主主義の確立にむけて心新たに闘いの前進をかちとることを誓い合いたいと思います
  昨年末の安倍政権による「大義なき総選挙」では、マスコミ報道にあった圧勝には至らず、ほぼ現状維持の結果でした。しかし、300近い議席の自民党の1強体制のもとで、憲法改悪策動が強まり、「戦争のできる国」づくりがすすめられようとしています。安倍政権の本質は反人権主義、国権主義の政治です。安倍政権のもとで、社会の閉塞感、社会への不安、不満を背景にしたマイノリティにたいするヘイトスピーチの横行など、差別排外主義が強まっています。さらに、安倍政権は、国連人権条約関係機関からも厳しく批判されているヘイトスピーチを放置し、「従軍慰安婦問題」でも、誤った歴史認識によって国際社会から孤立し、アジア諸国との対立関係も深まる一方です。
  私たちは、集団的自衛権行使容認の閣議決定にもとづく「自衛隊法」の改定や日米防衛指針(ガイドライン)の改悪による自衛隊の海外派兵を許すことなく、「戦後レジーム(体制)」からの脱却をめざす、戦前回帰の安倍政権との対決を強めていかなければなりません。
  いまや、私たちの闘いの方向は鮮明です。差別からの解放と人間の尊厳を求め続けてきた全国水平社以来の闘いを大きく前進させましょう。戦争と差別に反対し、人権の法制度の確立にむけて全力をあげ、「人権侵害救済法」の制定をかちとりましょう。また、狭山再審の闘いも大きな山場を迎えています。「石川無実」の世論は大きく拡がっています。今年こそ再審を実現し、石川一雄さんの無罪をかちとりましょう。
  さらに、差別糾弾闘争の強化、「人権教育・啓発法」の活用、人権のまちづくり運動の推進、男女平等社会実現の取り組みや国際連帯活動など、さまざまな課題があります。とくに、今年は統一自治体選挙の年です。すべての組織内候補、推薦候補の必勝をかちとり、安倍政権への反撃の第一歩としなければなりません。
  今年も、闘いの勝利にむけて、どのような困難な情況にあろうとも、部落解放-人間解放という崇高な使命を自覚し、全国の兄弟姉妹、仲間とともに、「よき日」のために全力をあげて闘い抜きましょう。

 

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