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根深い差別意識が露呈
反省の態度みられず
参加者から批判あいつぐ
「解放新聞」(2004.06.21-2174)

 

 【埼玉支局】一昨年11月におきた羽生病院内差別事件(2163号既報)の糾弾会を3月27日、久喜市役所でひらいた。糾弾会には、埼葛郡協議会と北埼玉郡協議会など同盟員114人が参加、差別発言をおこなったM、久喜市側から田中暄二・市長をはじめ幹部職員60人が出席した。

親や近所から
聞いて育った

 この差別事件は、昨年11月、羽生病院に見舞いに来ていたMが、二人の部落出身者の前で「あの辺の○○(名字)は、みんなこれだ」と4本指を示して侮辱したもの。
 糾弾会では、小野寺一規・県連書記次長が経過報告と問題提起をおこない、あらためてMに事実関係の確認を求めた。
 Mは、「あの辺の○○は、みんなこれだ」と4本指を出した事実は認めたものの、「4指のサインは8歳くらいに子ども同士のなかで覚えたが、意味もわからず、差別とも知らなかった」とのべ、「今回のことで行政の説明や研修資料を読んで、はじめてそれが差別であることを知った」と発言。
 この発言に参加者からの批判があいつぎ、「知らなかったということはないはずだ。あなたは自分の差別意識を隠し、ごまかしている」と追及すると、Mは、「子どものころから親や近所の人がちかくの同和地区のことを、あそこは違うところだ、何かあると大勢で押しかけてくると開かされていた」と発言した。
 Mは、4本指のサインや差別語が部落を侮辱し、差別する意味であることを教えられて育ったと語り、「子どものときだけでなく、大人になってからもそのような差別語やサインを使っていた」と発言。Mは、求めてもいないのに反省文を取り出して読みあげるなど、真剣に反省する態度が見られなかったため、日をあらためて糾弾会をひらくこと になった。
 長島泰治郎・県連副委員長、水嶋輝彦・埼葛郡協議長がそれぞれあいさつし、事件の背景を掘り下げ今後の同和行政、同和教育の課題を明らかにしたい、と指摘した。田中・久喜市長は、今回の事件は行政にとって重大な間遭と受け止めている、と語った。


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