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部落問題資料室
部落解放同盟ガイド
決議・宣言

 

大会宣言

 敗戦60年を迎えた今日、平和と人権の危機が叫ばれている。
 とくに、イラクへの自衛隊海外派兵を強行して以来、憲法や「教育基本法」の改悪をめざす動きがますます強まっている。まさに「戦争への道」を再び歩み出そうとする国権主義と反人権主義が台頭し、差別を拡大・再生産する政治反動、経済不況、社会不安が大きくすすむなかで、悪質な差別事件が続発している。
 私たちは、「部落解放同盟」改称50年、「同対審答申」40年、「部落地名総鑑」発覚30年、「部落解放基本法」闘争20年という部落解放運動の大きな節目の本年、この歴史的な意義をふまえ、今こそ、平和と人権の確立に向けた闘いをすすめていかなければならない。
 部落解放運動は一貫して戦争と差別に反対し、平和と人権の確立を求める多くの人たちとの協働・連帯の闘いをすすめてきた。とくに「部落解放基本法」闘争20年の闘いでは「人権教育・啓発推進法」の制定をかちとるとともに、今日、「人権侵害救済法」の実現に向けた闘いを大きく前進させている。一昨年来の「人権擁護法案」抜本修正の闘いの成果をふまえ、「パリ原則」にもとづく真に独立性、実効性のある人権委員会創設を中心にした「人権侵害救済法」の早期制定に向けて、今国会での闘いを強力に推しすすめよう。
 また、狭山再審闘争においても、新100万人署名にとりくんだ全国の力を総結集し、再審実現-無罪獲得の闘いに勝利しよう。
 さらに、結婚・就職での差別身元調査、インターネットへの差別書き込みや連続・大量差別投書事件など、悪質な差別にたいする差別糾弾闘争を強化していかなければならない。
本大会では、「人権侵害救済法」の早期制定をはじめとした部落解放・人権政策の確立に向けたとりくみや狭山再審の闘いを中心に、差別糾弾闘争の強化、「男女共同参画」推進、地域性を生かした「人権のまちづくり」運動、自立・自闘に向けた「人材育成、組織改革・財政確立」の実践、そして平和と人権の確立をめざした闘いなど、部落解放運動の基本方向を確認した。
 私たちは、こうした具体的な課題にとりくむなかで、部落解放運動を大きく前進させ、私たちの崇高な使命である部落解放-人間解放の輝かしい世界の実現をめざして闘い抜くことを誓い合うものである。
  右 宣言する。
2005年3月4日
部落解放同盟第62回全国大会

 

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