成績条項を一部撤廃
富山県が高校奨学金で
富山県交渉は5月30日午後、県民会館でおこない、県から堀武司・生活環境文化部次長ら23人が出席。堀次長に部落視察を求め、早急に日程調整をおこなうとともに、富山県人権教育・啓発に関する基本計画(概要版)の「同和問題」についての記述=「地域改善対策協議会意見具申の趣旨を尊重し、同和問題に固有の経緯等を十分認識しつつ、県民の同和問題に関する正しい認識と理解が深まるよう、人権教育や効果的な啓発活動の推進、えせ同和行為の排除に努めます」の部分を具体的にわかりやすい記述に修正すること。11月23、24日、石川県内でひらかれる全同数大会への参加を、いろいろな方策を検討し多くの人に参加を働きかけていくことなどを確認した。
高校奨学金の成績条項撤廃などの充実・改善については、1月29日の前回交渉で、「募集の一部に成績条項を設けない部分をつくることを考えている」という回答があったことから、その後のすすみ方を質問。県は「他県の状況をみた。枠の一部に「成績条項なし」を今年度から設定し、申請を受けつけ中、今後申請状況をみながら枠拡大も」と回答。中学3年生への予約採用についても7月中に伝える。昨年、奨学金のリーフレットを作成し配布したところ申請が増え、よかったとの気持ちも語られた。
高校奨学金の成績条項一部撤廃については、前向きな姿勢との評価をしていることを伝えるとともに、1日も早く全面撤廃し、経済的側面だけの条件にと求めた。
不十分な本人確認
戸籍謄本請求などで富山市
富山市交渉を5月31日午前、市役所でおこない、市からは大上戸良一・市民生活部長ら7人が出席。部落内にある廃屋・空地問題の解決策、「富山市行動計画」、戸籍謄本不正取得問題、全同数大会などで意見交換をおこなった。
インターネットにも書きこまれ、地域を特定し差別を助長している廃屋・空地問題では、とり壊しなどの進ちょく状況が報告され、相続者が特定できていないものについて、部落差別を撤廃していくまちづくりに加えて、防犯・防災上の観点から、とれる手法を弁護士と相談することを提案、市は「弁護士に聞いてみる必要はある」と回答。あわせて地権者にたいして「こういう手続きをすることができる」と方法を教えることはできる。次回はどこまでできたか報告できると答えた。
行動計画については、合併で旧行動計画が消えた。新市の行動計画を県と整合性をもつよう作成に着手したいと表明。旧町村と旧市の間でのとりくみや意識の温度差を集約・反映させるためにも意識調査を実施し、そのデータを生かした計画をと要請。市は「意味はわかる」との姿勢を示した。
戸籍謄本などの問題では、「本人申請」の場合、生年月日、住所を(申請者に)書いてもらっており、それ以上の確認はしていない」ことが明らかになった。このため、なりすまし申請もあり、個人情報保護の責任は行政にあり、できる限りハードルをあげる必要があることを指摘した。しかし市は、「なりすましが可能というが、ほとんどない」といってはばからず、あわてて部長が、「そういうことでなく、なぜ本人確認が必要なのかという議論をしっかりする必要があるということ」とひきとる場面もあり、大きな課題が明らかになった。
実態把握など前進
まず空家・空地問題
高岡市が調査にとりくむと
高岡市交渉を5月31日午後、水道局庁舎でおこない、川端聰・生活環境部長ら10人が出席。集会所問題、空家・空地問題、戸籍謄本不正取得問題などで意見交換をおこなった。
集会所問題では、市が活用をといっているウェルフェアーテクノハウスは部落から遠く活用しづらい。戦前の融和事業で建てられた集会所も道路計画で撤去させられ、かわりに銀行の会議室をあっせん、使用していたが、機械警備になったため夜間の利用が不可能となり、対応を要請してきたという経緯を重ねて確認した。
空家・空地問題もあわせ地域のニーズズやまちづくりの課題を把握するためにも実態把握をとの要請に、「やろうと思えばできる」と回答。とりくみをすすめることになった。
戸籍謄本問題では、高岡市は本人確認を可能な限り厳密にしていることを評価。高岡市でも2件の不正取得がおこなわれていたこともふまえ、さらに一歩すすめ、なぜ厳密な本人確認が必要かなど窓口に来た市民に周知させることを要請。できることから実行することになった。
経営者研修が必要と
労働局に課題示し要請
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