NEWS & 主張
主張

 

厳しい情況を打ち破り、部落解放・人権政策の確立に向けて、第1次中央集会に結集しよう

「解放新聞」(2015.05.11-2714)

 部落解放・人権政策確立要求第1次中央集会を5月20日にひらく。この間、中央集会のとりくみを中心にしながら、国会議員への要請や政府各省交渉なども合わせて実施し、中央−都府県実行委員会の活動強化をすすめてきた。
  また、中央実行委員会は、昨年12月末に第12回総会をひらき、民主党政権のもとでの「人権委員会設置法案」制定に向けたとりくみを総括した。このなかで到達点と課題・反省点を明らかにし、あらためて人権侵害救済制度確立をめざした活動の強化などの方針を確認した。さらに、役員体制では、民主党政権内の反対派による困難な情況を打開し、「人権委員会設置法案」の閣議決定までの活動の先頭で奮闘されてきた、真宗大谷派門首の大谷暢顕・会長が勇退され、あらたに高野山真言宗の中西啓葉・管長を新会長に選出した。
  第1次中央集会は、新体制のもとでのはじめての中央集会である。第12回総会で示された現状認識と活動方針をふまえ、人権侵害救済制度の確立に向けて、とりくみをすすめよう。とくに反人権主義・国権主義の政治をおしすすめる安倍政権と対決し、困難な情況を打ち破り、人権・平和の確立と民主主義の実現をめざす政治勢力を総結集して闘いをすすめよう。


 統一自治体選挙が終わった。各地で組織内候補、推薦候補の当選に向けてとりくみをすすめてきたが、残念ながら全体としては、安倍政権と対決する政治の流れを大きく結集する結果にはならなかった。人権と平和がかつてないほどの大きな危機的情況にあるにもかかわらず、投票率が低迷するなど、有権者の政治への絶望が明らかになった。それほどまでに安倍政権発足いらい、この国の政治は劣化を深めているのである。
  もちろん投票の棄権は、みずからの政治参加を閉ざすものであるが、一方で明確な対抗する選択肢を示せない政治のありようもまた厳しく批判しなければならない。訪米した安倍首相は、日米ガイドライン改定で先取りされた内容を再確認するだけの共同声明を出し、相変わらず米国のいいなりになることを明らかにした。
  とくに、人権侵害につながる身元調査である「適性評価」を公然と実施し、政府の重患的な情報操作を可能にする「特定秘密保護法」やノ「集団的自衛権行使容認」の閣議決定強行による解釈改憲にもとづいて「戦争をする国」づくりをすすめようとしているのである。
  今国会に提出される安保法制では、自衛隊を米軍などの支援のために、世界中に派兵することができるようになる。まさに「戦後レジーム(体制)」からの脱却という戦前回帰に向けた策動が強まっている。


 一方、われわれの生活はどうだろうか。安倍政権の景気回復策であるアベノミクスで株価高騰を演出し、円安の進行によって自動車・電機などの輸出産業は収益をあげている。しかし、食品や衣料品の値上がりが続き、しかも消費税率をあげだことによって、市民生活はますます苦しくなっているのが実情だ。
  さらに生活保護費の削減など社会保障制度や、「残業代ゼロ」などを内容とした「労働基準法」、生涯、低賃金の派遣労働を固定化する「労働者派遣法」改悪など、いのちと生活を破壊する政策を強行しようとしている。
  こうした社会情勢のなかで差別排外主義が台頭するなど、人権状況も最悪だ。国連人種差別撤廃委員会でも厳しい勧告が出されているように、公然と差別を扇動するヘイトスピーチ、朝鮮学校への差別襲撃、水平社博物館への差別街宣、確信犯的なインターネット上の差別情報の氾濫など、ますます悪質化する差別や人権侵害にたいする救済制度の確立は急務の課題である。法務省のヘイトスピーチに関する相談窓口では、相談してさらに落胆したという「二次被害」まで報道されている。
  こうした人権状況を変革していくためにも、差別は社会悪であり、犯罪であることを明らかにしていくことが重要だ。第1次中央集会を成功させ、人権侵害救済制度の確立に向けたとりくみを前進させよう。


 

「解放新聞」購読の申し込み先
解放新聞社 大阪市港区波除4丁目1−37  пi06)6581−8516 fax (06)6581−8517
定価 1部 8頁90円 年ぎめ1部4320円(送料別)
送料 年1968円(1部購読の場合、それ以外はお問い合わせください。)