NEWS & 主張
人権を基本に共生の国を
「アイヌ文化交流の集い」で
「解放新聞」(2016.03.28-2756)
 【栃木】アイヌの歌や踊り、講演を通じて人権意識を高めようと2月14日午後、佐野市文化会館で「アイヌ文化交流のつどい」をひらき、260人が参加した。部落解放同盟佐野市協議会と佐野市部落解放交流会の主催。小野勉・交流会議長が主催者あいさつをおこない、岡部正英・佐野市長、岩上日出男・佐野市教育委員会教育長が祝辞をのべた。
  北海道アイヌ協会事務局長、同常務理事を歴任した竹内渉さんが「アイヌ民族の歴史と文化に学ぶ」と題して講演。竹内さんは埼玉県の被差別部落に生まれ育ち、北海道の大学へ進学。授業でアイヌ差別に接し、師とあおぐ結城庄司さんと出会う。国内で被差別者でも北海道では立場が異なることとに衝撃をうけ、アイヌ解放運動に従事する。アイヌ女性と結婚、アイヌの差別撤廃と地位向上にとりくんできた。
  明治時代に日本に編入された北海道は、敗戦まで政府直轄で議会も設置されず自治がなかった歴史を紹介し、北海道全域、本州東北地方北部、千島列島、サハリン(樺太)南部に広く残るアイヌ語地名は、アイヌ民族が生きた証だとのべた。1869年に「蝦夷地」を「北海道」と命名、開拓使を置く。71年にアイヌを戸籍に編入。78年にアイヌ民族を「旧土人」に名称統一、二99年には北海道旧土人保護法を制定したが、人種差別撤廃条約批准にさいし廃止。1997年に「アイヌ文化振興法」を制定、日本の少数民族アイヌを固有の民族として認めた。
  しかし、アイヌの経済状況は厳しい。生活保護受給率は高く、高校卒業後の進学率も低い。こうした現状に、竹内さんはアイヌへの差別を指摘する。1946年に北海道アイヌ協会を設立し、さまざまな施策を政府に求めてきた。2020年に開館する国立のアイヌ文化博物館は、民族共生の象徴空間として期待される。救うべきは被差別者ではなく差別する側だとのべて、人権を基本にして共生の国の実現を提起した。
  後援の男女共同参画ネットワークさの、かがやき会、あしたば会とともに、来賓として部落解放同盟栃木県連の和田献一委員長が紹介された。

 

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