不当逮捕52ヵ年糾弾、再審実現決起集会にご参集を頂いた全ての皆様に心深く感謝いたします。
振り返ると52年といえば、事件発生時に生まれたお子さんが52才であり、半世紀以上も経てば狭山事件の現実を知らない人が多くて当たり前であるとはいうものの、此の間の私は「殺人犯」のレッテルを貼られ、無実を訴え続けているわけですが、二審・寺尾の確定判決から40年以上が過ぎた今、闘いも大きく前進しています。
取り分け、2009年、東京高裁・門野裁判長の証拠開示勧告以来、検察から開示された証拠はすべて私の無実、或いは警察当局に因っての捏造や、改ざんが疑われるなど、真摯に精査すれば、確定判決の誤謬が裁判官自身にも十分にわかるはずです。22回も三者協議を重ねても、未だ結論を出せない司法に対し、不信の念を禁じ得ませんが、河合裁判長が必ずや英断をされることを確信しています。
ご承知の通り、再審裁判の開始は「新証拠が発見されたとき」に実現します。この間の再審事件を見れば、現在の裁判所は、真相を究明し、積極的に無辜の救済をしようとする姿勢を感じ取れないのが残念でなりません。もっともだからこそ、どれ程の新証拠が発見されようとも、危機感があればこそ、私は皆さんにもっと多くの声を裁判所に届けて頂きたく、精力的に全国各地に訴え、お願いに回っている訳です。
第三次再審こそ絶対に無罪を勝ち取らねばなりませんし、今こそチャンスなので、どうか皆さんも一層のご協力を下さいます様、心からお願い申し上げます。
何とか今年中に事実調べ、再審開始決定が出されるようにと願っていますし、そのためにも私は悔いを残さぬよう、今後も汗をかき、全身全霊をかけて闘い続けて参る決意でいます。
皆様と共に一日も早く狭山の「よき日」を迎え、喜びを共有したいと念じつつ・・・・。
2015年5月
石川 一雄
不当逮捕52ヵ年糾弾
狭山再審要求集会 ご参加一同様