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部落解放同盟ガイド
見解

 

石川一雄さんのメッセージ

 今年1年間の闘いを通す中で、大きな成果があったものの、裁判上に於いては、進展のないまま、寺尾不当判決42カ年を迎えてしまい、残念至極、遣る瀬無い気持ちは拭えないまでも、本日も各都府県下で沢山の支援者に因って糾弾集会が開かれたものと思われ、常に皆様方には私、石川一雄の身を案じ、明日への架け橋として闘いを支え続けて下さっていることに対し、どの様に謝意を表していいかお礼の言葉がみつかりません。
  来月早々にも三者協議が予定されておりますが、恐らく、今年中の決断は不可能と思われ、一方8月に弁護団が提出した下山鑑定による万年筆のインキの科学的鑑定に因って、万年筆は偽物と判明され、これまで弁護団が主張し続けてきたことが正しく裏付けられたとあってみれば、最早、検察、裁判所もどのような装飾、言い訳をもってしても動かし難い新事実から、或いは裁判官も検察を擁護できない現実を悟って、事実調べの決断に踏み切らざるを得ないのではないかと大いに期待しているところです。
  1974年の寺尾確定判決では「重要な証拠収集過程に捜査官の作為、偽装が明るみになれば、それだけでこの事件は極めて疑わしくなってくる」とあります。重要な証拠を収集しながら、これら多くの証拠を作為的に隠し続けて来た警察・検察の姿勢こそ厳しく問われるべきです。
  元より私は、何時如何なる時でも楽観を厳禁し、無罪が証明されるまでは飽くなき闘いを続けて参る所存です。当たり前の事乍ら再審開始への道程は険しい中で、確定判決を覆す程の新証拠が発見された以上、裁判所には現行憲法を重視され、速やかに事実調べ、再審開始を行うべきと強く求めて参るのは言う迄もありません。それ故に支援者皆さん方にもまだまだ多岐にわたってご協力を賜らねばなりませんが、何卒冤罪が晴れるまでは今後も最大限のお力添えを下さいますよう、心からお願い申し上げます。
  それでは私の決意と皆さん方のご支援に対し衷心より感謝してご挨拶と致します。
今日は本当に有難うございました。

2016年10月

寺尾判決不当判決42カ年糾弾再審実現決起集会ご参加ご一同様
石川 一雄

 

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